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食後のつらい眠気を和らげる“体力回復”メニュー『白身魚の優しいアクアパッツァ雑炊』

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しっかり眠っているはずなのに、昼間眠くて仕方がない……そんな風に感じたことはないでしょうか? 特に食後の眠気は仕事の妨げにもなりますよね。普段よりも強い眠気を感じる時は、もしかすると体の不調のサインかも。今回はつらい眠気対策のためのレシピをご紹介。「体の内側から整える、ライフスタイルとしての漢方」を提案している漢方スタイリストの吉田揚子さんに教えていただきます。

過度な眠気は体からの不調のサインかも

誰でも食後に眠気を感じた経験があるかと思います。消化活動にパワーを使ってしまうので、脳への血流量が一時的に減少し、眠気を感じやすくなるのはごく自然な生理現象です。けれど、いつもより強い眠気を感じたり、疲労感や重だるさ、むくみや冷えを伴ったりするようであれば、それは体の内側からの“不調”のサインかもしれません。

ここで注目すべき臓器は「脾」と「腎」です。私たちが日々活動をするためのエネルギーの元、「気」を作り出す臓器である「脾」や、その「気」を蓄えて生命活動そのものを支え、体内の水分調節に関わる臓器である「腎」が疲労してしまうと、体に必要な「気」の全体量に不足が生じます。そのため脳や手足へ十分に「気」が行き渡らず、強い眠気や体の重だるさを感じやすくなることがあります。
また、「腎」の機能が弱まることで、体液や水分のめぐりの調節もうまくいかなくなり、手足に停滞が生じて、むくみ冷え痛みといった不調も起きやすくなります。

これらの改善策は、「脾」と「腎」を整えて、きちんと「気」を作り出すこと。また、余分な停滞をなくし、めぐりをよくしていくことです。「腎」が好む味である「鹹味」のものが多いシーフードがおすすめですが、中には体を冷やしやすい食材も多いので、体を温める性質があるにんにく生姜と一緒に温かい料理にして食べると良いでしょう。冬が旬のタラは、良質なタンパク質も豊富で低脂肪。気血を補って胃腸を温め、体力回復に役立つので特におすすめです。

『白身魚の優しいアクアパッツァ雑炊』の作り方

材料(2人分)
・タラ(切り身) 2切れ
・天然海塩 少々(切り身にふる分)

・にんにく 小さじ1(みじん切り)
・生姜 小さじ1(みじん切り)
・オリーブオイル 適宜

・ミニトマト 10個
・赤パプリカ 1/2 個分(1cm角カット)
・あさり 2〜300g
 または、あさり缶詰 80g程度(缶詰の場合は汁ごと使用)
・シーフードミックス 200g(解凍しておく)
・水 30cc
・白ワイン 40cc

★調味料
■乾燥パセリ 少々
■枸杞の実 5粒
■天然海塩 少々
■白こしょう 少々
■鶏ガラスープの素 小さじ1
■月桂樹の葉 1枚(なくても可)

・ごはん 茶碗1杯くらい
・クレソン 適宜


(1)
タラの切り身の両面に塩をふり5分置く。水分が出てきたらペーパータオルでふき取る。
塩をふることで水出しと下味つけを兼ねている。




(2)
★調味料をあらかじめ混ぜておく。


(3)
フライパンにオリーブオイルを熱し、にんにくと生姜を入れて中火で炒める。


(4)
(3)の香りが出たら、タラの皮目側を先に焼き、軽く身が引き締まる程度まで両面焼く。




(5)
ミニトマト、赤パプリカ、あさり、シーフードミックス、水、白ワインを加え、(2)の調味料を入れて蓋をし、あさりが開くまで中火で蒸す。








(4)
スープを味見して物足りなければ、塩こしょう(分量外)で調整する。
ごはんを入れてひと煮立ちさせ、器に盛ってクレソンをトッピングして完成。


今回のキー食材

タラ:「気」と「血」を補い胃腸を温めて消化を促進
にんにく:血行を整えて体を温める
生姜:体を温めて発汗を促す
クレソン:消化を助け、気血のめぐりを整える

不調のサインを感じたら、必要な食材を上手に取り入れて体力回復を。体調不良は長引かせないようにしましょうね。


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吉田揚子(よしだ・ようこ)

漢方スタイリスト・文筆家・中医薬膳師。
神奈川県立湘南高校、早稲田大学第一文学部卒業・史学士。
2010年に「きたかまくら日々響(hi bi ki)」を設立し、五感に響くゆたかなライフスタイルとしての漢方を提案。執筆、講師、メディア出演&出稿、商品企画&レシピ提供、新商品の企画コンサルティングなど幅広く活動。著書に『今日からはじめる漢方ごはん ビジネスパーソンのための漢方』(経法ビジネス新書)など。最新刊『季節と暮らす12カ月 漢方養生ダイアリー』が好評発売中。
▶︎きたかまくら日々響 

Photo:Masayuki Furukawa 
Edit:Maiko Mizusawa

 

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