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取引先に対して自分の上司をどう呼ぶ?敬称の使い分けポイントをレクチャー

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ビジネスシーンに欠かせない敬語ですが、実生活での使い方は意外と教わる場面が少なく、社会に出てから言葉遣いに困っている人も多いのではないでしょうか。今回は敬称の使い方にフォーカス。上司だから常に敬称をつけて呼ぶのが正解?客先からの電話にはどう答えればいいの?そんな素朴な疑問にライフスタイリストの北條久美子さんが答えてくれます。

社外の人や取引先の前で上司を呼ぶときの敬称は?

普段上司は「○○課長」などの役職や「さん」付けで呼ぶことが一般的でしょう。しかし場面により上司を呼び捨てにするケースがあります。

社長、部長などは役職の名称そのものが敬称(敬意を表す呼び名)になっています。ですので、社内で課長を呼ぶ際には「○○課長」が正解ですが、社外の方の前で「○○課長が……」と言うのは間違いです。社外の方と話す時には課長であっても「身内」になりますので、敬称を付けずに呼び捨てにするか、「課長の○○」とするのが正しい言葉遣いです。

電話で「○○課長はいらっしゃいますか?」と聞かれた時には「○○はただいま外出しております」が正解。
もっと丁寧な対応をするのであれば、「課長の○○でございますね。あいにく○○は外出しておりまして、16時でしたら戻りますがいかがいたしましょうか」と名前の復唱や戻り時間を伝えるなど配慮しましょう。
居るか居ないか確認するだけではなく、先方は用があり電話をしています。外出しているという事実だけを伝えるのではなく、「いかがいたしましょうか?」あるいは「伝言を承りましょうか?」など提案をしましょう。
復唱する際のポイントは「○○課長はいらっしゃいますか?」に対して「○○でございますね」と「ございますね」を使うところです。
「です」の尊敬語が「いらっしゃる」そして、謙譲語が「ございます」です。

上手に敬語の使い分けができていると、仕事もきちんとしているだろうというプラスの印象を与えます。咄嗟にはなかなか使い分けられないので日頃から意識的に使うようにしましょう。


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対社外の場合は基本呼び捨てでOK!だけどこんな例外も

基本的には「社外の人には上司は呼び捨て」と覚えておいて問題ありませんが、上司の身内の方から電話があった際は例外です。上司のご家族からの電話であれば、「○○課長はただいま外出しております」と敬称をつけましょう。いつもお世話になっているということも伝えるとなお良いでしょう。

少しややこしいと思うかもしれませんが、基本的には、
社内にいる時は上司や先輩には尊敬語を用い、
社外の人の前では上司も身内、謙譲語を用いる
と覚えましょう。状況に応じて使い分けることが重要です。


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北條久美子

ライフスタイリスト。
ウェディング司会・研修講師を経て、エイベックス(株)にて教育担当に。2010年にキャリアカウンセラー・研修講師として独立。企業や大学でビジネスマナーやコミュニケーション、キャリアのセミナ―を行う。
著書に『ビジネスマナーの解剖図鑑』『社会人1年生大全』他多数。

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