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リモートワークがうまくいく!Web会議におけるコミュニケーションのコツ

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在宅でのリモートワークやWeb会議の普及が急速に進み、働き方が大きく変わってきた昨今。不慣れな環境に、なんだかコミュニケーションが取りづらい…と感じている方も少なくないと思います。今回は、2021年に新しい生活様式対応版として改訂された『ビジネスマナーの解剖図鑑』の著書でもあるライフスタイリストの北條久美子さんに、オンラインにおけるコミュニケーション術を教えてもらいます。

リモートワークは怖くない!オンラインならではのメリットも

コロナ禍で急速に進んだリモートワークやオンラインミーティング。ZoomやLINE、Google Meetなど、無料で使えるWeb会議ツールの認知度も高まりました。この機会に初めてこれらのツールを導入したという企業も少なくないので、慣れないうちは会話の間の取り方に戸惑うことや、非対面という距離感に抵抗を感じることもあると思います。

ですが、現在対面で会議をする場合のほとんどはマスクを付けなければならないため、せっかく会っているのに最後まで顔が見えず、次に会った時誰だかわからない…といったことも起こりうるのです。
マスクを外して参加するオンラインミーティングなら、顔をしっかりと見せてお互いに印象付けることもできますし、物理的な距離を気にせずに会えることも魅力です。移動の時間や手間を省略し、遠く離れた人とも繋がれるWeb会議ツールは、使い方次第で対面と同等以上のコミュニケーション効果をもたらすことができます。

画面の印象が全て!オンライン会議で好印象を生む5つのコツ

対面で打ち合わせや挨拶回りを行っていた場合、全身の身だしなみを整える必要がありましたが、リモート会議の場合は画面の中に収まる範囲のことしか伝わりません。よって、画面の中の絵作りによる印象がとても大切になります。ここからは、オンラインミーティングを気持ちよく行うためのポイントをお伝えします。

①通信環境を整えるのが必須
まずは、会議を行う場所や環境を整えることが最低条件です。特に大事な交渉や面接の場では、
・インターネット接続状況
・防音設備
・PCマイクなどの音声環境
をしっかりと整え、相手が話に集中できる状態にすることが大切です。会議の前にあらかじめ通信状態が問題ないかを確認しておけば、なかなか繋がらないことで貴重な会議の時間を無駄にしてしまったり、途中で接続が切れて話の腰を折ってしまうなどの失敗も防げます。通信環境を整えて会議に臨むことは、相手への礼儀と捉えてください。

②画面の印象がその人の印象に
対面の場合は身だしなみを整えることに注力していましたが、オンラインの場合は画面の中での見え方が重要です。部屋や机の広さにもよりますが、なるべく頭から胸辺りまでが入る画角に調整し、照明が暗くなり過ぎていないかもチェック。
・寄り過ぎて頭しか見えていない
・画面が暗過ぎて表情がわからない
・散らかった部屋が映り込んでいる
などはあまり良い印象を与えませんので要注意です。もちろんバーチャル背景を利用しても良いですが、部屋がきれいな状態だと心も整うので、この機会にすっきりと片付けてみるのもおすすめです。

③わかりやすい表示名を設定する
オンラインでは名刺交換をする機会が減りましたが、Web会議ツールでは画面に自分の名前が表示されますので、フルネームに読み仮名や会社名などの情報を捕捉するとより印象に残りやすく、名前も覚えてもらうことができます。

④会話中はカメラを見る
オンライン面談中は画面に映る相手の顔を見て話している方が多いと思いますが、実はこれでは相手から見た時に目が合っていない状態で、会話をしているはずなのにどこか違う方向を見ている雰囲気に。
目が合っている状態の方がしっかりとコミュニケーションを取れているという感覚になるので、話す時は相手の画面ではなく、自分のカメラを見るのがコツ。画面は均等なサイズでなく自分を小さく・相手を大きく表示させておけば広い視野で相手の表情もとらえやすくなります。

⑤前後の動きで感情表現
複数人での会議の場合、発言者以外はミュート(無音状態)で参加する会議も多いと思います。そんな時は話し手に聞き手の感情が伝わりにくく、「ちゃんと届いているのかな?」と不安を感じることも。そこでぜひ取り入れて欲しいのが、頷きながら前のめりになったり、驚いた時は少し後ろに下がるなど、リアクションに前後の動きを入れること。
そこまで大袈裟にできない場合も、相槌の代わりに大きく頷くだけでも、スピーカーにとって話しやすい空気を作ることができます。声を出せない状況では特に動きの大きさで感情を表現してみてください。

タイミングが掴めない!?オンライン会議の会話のポイント

対面であれば目配せなどで話し出すタイミングを察知することもできますが、それが難しいのがオンライン会議です。声が重なってしまって相手の発言が聞き取れないことや誰が話しているかわからないといった混乱を避けるためにも、発言したい時には手を挙げて「ひとついいですか?」とアピールするのがおすすめです。また、話し終わる時には「以上です」などを付け加えて、自分の番が終わったことを明確にしましょう。始まりと終わりをはっきりさせることで、今誰のところにボールがあるのかを全員と共有することができます。
 
会議にメンバーが集まってくる前の雑談もコミュニケーションのポイントになります。小さい子どもや動物と同居している家庭から繋げている時は「うちには賑やかな子がいるので…」と事前に伝えておいたり、会社にいてマスクで参加する場合は「オフィスからなので、マスクですみません」と少しだけマスクを外して挨拶するなど、あらかじめ自分の状況を伝えておけるとスムーズなコミュニケーションのきっかけになります。このコロナ禍で始めた新しい趣味などのポジティブな話題もおすすめです。


オンラインになっても、コミュニケーションの本質は変わりません。相手を思いやり、対面時よりも少しだけ伝わりやすい工夫を心がけてみてくださいね。


北條久美子

ライフスタイリスト。
ウェディング司会・研修講師を経て、エイベックス(株)にて教育担当に。2010年にキャリアカウンセラー・研修講師として独立。企業や大学でビジネスマナーやコミュニケーション、キャリアのセミナーを行う。
著書に『ビジネスマナーの解剖図鑑』『社会人1年生大全』他多数。


Text&Edit:Maiko Mizusawa Photo:Adobestock
最終更新日:2021年8月27日

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