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「ひとり」を怖がりすぎていませんか?名越康文先生に聞くwithコロナ時代の生き方

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# インタビュー , # ウイルス , # 健康 , # 名越康文 , # 生活習慣 ,

コロナ禍の中、『三密』を避けるために人と人が接する時間が少なくなった今日この頃。これまで「ひとり時間」の必要性を提唱してきた精神科医の名越康文先生に、今の時代の過ごし方についてお聞きしました。

・『三密』を避けて過ごすことが重要とされる昨今、名越先生が著作『SOLO TIME~ひとりぼっちこそが最強の生存戦略である~』でも語られている「ひとりで過ごすことの必要性」が世間にフィットしてきたと感じます。

今までは人に会い過ぎていたからね。人に会うなって言うわけじゃないですよ。会うべき時にはちゃんと会えばいいのであって、振り回されるべきじゃないんです。


・これまでは人に会い過ぎていた?

日本人の特に若い世代は、「週末の予定が入っていないと寂しい」とか「予定がないと自分は人気がない」というような強迫性に追い立てられているような面があったと感じます。もう少し自分の頭で必要なものを取捨選択できるようになれば、もっと自分らしい生き方ができるようになっていきます。


・一人の時間を増やしていった方が良いということでしょうか?

人に会わないとインスパイアされないという方がいることも知っていますし、そういう人たちのライフスタイルまで冒す気は全くないです。「人それぞれ」ということが心理学では大前提。

でも実は生活の中で、『一人にならないとできないこと』がほとんどなんですよ。文章を書くのも、調べものをするのにも、必ず一人でないとできない。二人でできることといえば、一緒に重い荷物を運んだり、対話をしてディスカッションすることくらい。特に仕事など、生産的なことにおいては一人でやらなければならないことの方が多いのではないかと思います。

 

・今後ウイルスがなくなるということはないわけですしね。

状況は変わっていきますが、少なくとも来年くらいまではこのような状態が続くと思います。でもね、仲の良い内科の先生とも話しているのですが、これは、人間が生きていく本質を問うウイルスですよね。密集と飛沫を避けることに気を付けたら、あとは手洗いうがい、そして何より食事・運動・睡眠、つまり生活習慣が一番大事。健康のためにはちゃんと食事をして、ちゃんと運動して、ちゃんと寝る、ということが基本だと教えられているのだけど、どんどんやることが増えてその基本が削られてしまっていた。だから、今はもう一度基本に立ち返るチャンスなんです。


・言われてみると当たり前のことなのに、生活をする上で自分の健康の維持を忘れがちになっている気がします。

『ステイホーム』の時代は終わり。次の一歩を進めないといけません。予防注射を打ったら終わりとか、特効薬ができたわけでもないですし。抗体ができても3カ月でなくなるというような研究も出てきているし、今後コロナと一緒に暮らすためにはどうやら一番頼りになるの分の持っている抵抗力(免疫の機能)であるということが少しずつわかってきました。将来薬ができたとしても、この健康の基盤を維持することが重要であるということは崩れないと思うんです。だから睡眠・食事・運動を大切にすることが基本であり、一番重要なことなのです。

名越康文(なこし・やすふみ)
1960年、奈良県生まれ。精神科医。相愛大学、高野山大学客員教授。近畿大学医学部卒業後、現・大阪精神医療センターにて精神科救急病棟の設立、責任者を経て、99年に退職。現在はテレビやラジオでコメンテーターなど、さまざまな分野で活躍中。著書に「SOLO TIME~ひとりぼっちこそが最強の生存戦略である~」(夜間飛行)など。動画サイト「名越康文TV シークレットトーク」も好評。

Photo:NATSUKI
Text&Edit:Maiko Mizusawa

 

 

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